読書感想文について、中学生では得手不得手の差が大きいですね。書き方のセオリーはありますが、コンクールの入選を狙うのであれば、結論の書き方を工夫しましょう。
コンクールはまだしも「読書感想文が書けない」、「書き方がわからない」などと苦手意識が強い中学生が、読書感想文を宿題としてスムーズに書くコツがあります。
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読書感想文の簡単な書き方
まず、大切な心構えとして『耳障りのいい言葉で書こうと思わない』ことです。
読書感想文とは書き手の個人的な感想なので、<感想>に上手いも下手もないですし、当然、優劣もありません。
ただし、感想の伝え方には上手と下手があります。これは、文章の構成の良し悪しとなります。
ですから、自分の感想文を読んでくれる人を意識しすぎて、読み手に耳障りのいい言葉、気持ちが入っていない言葉だけをつづっても上手な文章にはならないのですね。
つまり、自分の純粋な感想から出た言葉と一定のルールに従った構成で書けば、『上手な文章』という評価になります。
文章としてのルールに合っているかどうかなので、練習すれば確実に上達はします。
もっともほとんどの中学生は、夏休みなどの宿題として接する機会、つまり年に1~2回しか書くチャンスはありません。
それだけで上達を見込むのは、少々厳しい現実がありますが、一定のルールに従った構成を知っているか知らないかの差は大きいので、せっかくですから知っておくこととしましょう。
さて、肝心の構成のお話しです。
まず、どうしてその本を選んだのかを書きます。簡単で構いません。
次にあらすじです。これは、書かないか書いても必要な部分を少しだけでいいでしょう。
そして、読んでいった内容によって生まれる、あなたの感想や考えです。
現実と比較して書けること、登場人物の行動や考えなどが自分と同じことや違うこと、作者の共感できる部分についての自分の意見を組み込むだけです。
最後はまとめです。その本を読んだことで最も強く感じたこと、納得できたことなどを書きます。
あえて大雑把に描きましたが、このくらい型にはめようとせず、自然体で書きましょう。こうすることで、あなたの感想(=人間性)が際立つ文章にすることができます。
1点だけ注意してほしいのは、感想として批判や否定を書かないことです。
あなたの考えはあなたにとって正しいものですが、作者も同じように自分は正しいと思って書いています。
たとえ意見の相違があっても「そういう考え方もあるのだな」という気持ちを忘れないで、「自分ならこうする。こう考える。」と本の内容を否定しないで自分の考えを表すにようにしてほしいと思います。
読書感想文で結末の書き方
ほとんどの課題図書いは、結末があります。だからと言って、読書感想文に結末をかいてもいいのでしょうか?
いわゆる「ネタバレ」ですね。
「後で読もうと思ったのに結末わかっちゃった!」と文句を言われないように書かない方が無難ですね。
読書感想文は本を読んだ「感想」なので、あらすじなどの詳細をかく必要がありません。
例えば、「主人公が努力して○○に成功した」というようなとき、「自分も努力して○○を成功させたい」とか「○○を成功させるために□□の努力が必要だとわかった」という感想が浮かぶかもしれません。
これらの感想によって「主人公が努力して○○に成功した」とはっきり書かなくても、その結末は想像できます。ある意味ネタバレとも言えますよね。
これは仕方がないことだと思いますが、1冊の中には結末以外にも心に響く部分があると思いますので、そういった部分を中心に組み込んでいけばいいでしょう。
大切なことはほんの結末ではなく、あくまでもその結論で感じかことや考えを表すことだと忘れないようにしてください。
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読書感想文の主なコンクール
以上のことを意識して本を読むことで、読書感想文をスムーズに書くことができます。
さらに仕上がりも良くなる可能性が高いので、読書感想文のコンクールに出品すれば、うれしい結果も大いに期待できますよ。
最後に、読書感想文の主なコンクールをいくつかご紹介します。(一部、応募条件があります。)
青少年読書感想文全国コンクール
公益財団法人全国学校図書館脅威議会・毎日新聞社
http://www.j-sla.or.jp/contest/youngr/
1955年に始まし、その活動期間も成果も高く評価されています。各都道府県学校図書館協議会の協力を以って開催しています。
夏休み読書感想文コンクール
公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン主催
http://www.kawade.co.jp/news/2017/06/-2017-10.html
「子どもとともに進める地域開発」に取り組むプランです。
てのひら文庫賞読書感想文コンクール
http://www.sokyoken.or.jp/tenohira/tenohira.xhtml
読書力と子どもの書く力の高揚を目指して開催されています。
大館市読書感想文コンクール
http://lib-odate.jp/kanso.html
福井県小学生読書感想文コンクール
http://www.mitene.or.jp/m-zaidan/support/2010_004.html
新宿区夏目漱石コンクール
http://www.city.shinjuku.lg.jp/kanko/bunka02_003001.html
読書感想文コンクール 1万年堂出版
https://www.10000nen.com/concools/
茨城新聞小学生読書感想文コンクール 茨城新聞
http://ibarakinews.jp/hp/hpdetail.php?f_jun=200
小中学生読書感想文コンクール 向日市立図書館
http://www.library.muko.kyoto.jp/contest/index.html
夏休み読書感想文コンクール 岩手県学校生活協同組合
https://www.igcoop.or.jp/dokusho/index02.html
下野新聞小学生読書感想文コンクール 下野新聞社
http://www.shimotsuke.co.jp/company/information/event/20120622/811147
愛媛新聞小学生読書感想文コンクール
https://www.ehime-np.co.jp/online/hiroba/book_report_contest/sumarry/
まとめ
今まで苦手で苦手でどうしようもなかった読書感想文もポイントがわかってしまえば、楽しく書けることでしょう。
ご紹介したコンクール以外にも自治体が開催するコンクール等がたくさんありますので、機会があればぜひチャレンジしてくださいね。